「in society」「through history」など、定冠詞theを付けない不可算名詞はよくありますよね。今回はこうした不可算名詞にtheを付けるか付けないかという疑問を解消したいと思います。
どんなときに不可算名詞にtheが必要になるのか?はたまたaが必要になるのか?
最後には理解度チェックのための「クイズ」も設けておりますので、ぜひお役立てください!
結論
まず結論を述べます。
- 不可算名詞にはa/an/the/-sを基本的に付けない
- ただし「他と区別できる固有性をもつ」「『それ』と指定したい」名詞にはtheをつける
これが基本ルールになります。
theがつけられるのは、原則theを付けるにふさわしいほどの「特殊性・固有性・他との区別」がある場合のみです。
「他と区別できる固有性をもつ」というのにはいろいろなパターンがありますが、修飾語句がついている場合には、「他と区別できる固有性をもつ」ことが多いです。
後置修飾か前置修飾かによって以下のように考えることができます。
その1.後置修飾語句がある場合は以下の2パターンに分かれる。
①「『それ』と指定できる」ため、theをつける (the history of Japanなど)
②一般的なカテゴリー分けに過ぎないからtheは付けない(information about hotelsなど)
その2.形容詞といった前置修飾語句がある場合は、以下の2パターンに分かれる。
①一般的なカテゴリー分けに過ぎないならtheは付けない(Japanese historyなど)
②一回分の個別具体のイベントとして限定できるなら可算名詞化し、a/an/the/-sを付ける(a light breakfastなど)
以下で具体的な解説をします。
前提知識:可算名詞と不可算名詞
名詞には可算名詞(Countable)と不可算名詞(Uncountable)があります。辞書で名詞を引くと、それぞれの頭文字をとったC、Uが記載されています。
可算名詞は数えられる名詞で、無冠詞単数形で放置してはいけません。必ずa/an/the/-sをつけて用います。
一方不可算名詞は数えられない名詞です。数えられないとはどういうことかというと、
- 歴史、人生、知識といった目に見えない抽象的概念
- 紙、水などバラバラにしても使える物体
です。(もし他にも定義の仕方があればコメント欄で教えてください!)
不可算名詞は基本的に無冠詞単数形で用います。ただし話し手も聞き手も「それと特定できる」「それ以外のものと区別したい」物体に対してはtheをつけることができます。
Pass me the water. (そこにある水をとって。)
Step1:theを付けないで使う不可算名詞
聞き手も話し手も「それと特定できる」「それ以外のものと区別したい」名詞にはtheを付けます。
theがつけられるのは、原則theを付けるにふさわしいほどの「特殊性・固有性・他との区別」がある場合のみです。
よって、以下の不可算名詞はtheを付けないで使います。
以下に挙げたsociety,historyなどは普遍的・抽象的概念です。他との区別どころか、比べる対象のないほど普遍的に切れ目なく広がっている概念です。
- society
- history
- nature
- school
- basketball,soccer,tennisなどスポーツ
- space
- breakfast,blanch,lunch,supper,dinnerなど食事
- spring,summer,fall,autumn,winterなど季節
Step2:後置修飾するならtheが付きやすい!
不可算名詞にtheを付けるのは、theを付けるに足るほど他との区別がある場合のみです。
では他との区別、特殊性は、どうすれば生まれるでしょうか?以下の2パターンです。
- 目の前にあったり特定のものを指していたりと、明らかに他のものと違うといえるパターン
- 修飾によって意味が限定されるパターン
1つめのパターンは、話し手も聞き手も「それと特定できる」「それ以外のものと区別したい」物体です。Pass me the water. (そこにある水をとって。)がこれに当たります。
2つめのパターンでは、「具体的にどんなものか?」が修飾語句によって説明されます。
- the history of Japan (=Japanese history)
- the society of today (=modern society)
上記のように、「日本の」歴史、「現代の」社会、といったような「限定性」が生まれるため、theをつけます。
一方でこれらの名詞は、Japanese history や modern society のように、前置修飾(形容詞によって前から修飾する)だとtheを付けてはいけません。
というのも、前置修飾では一般論や概念をジャンル分け・カテゴリー化したに過ぎないからです。一方で、後置修飾はその名詞を聞き手・話し手が特定しやすいものに限定し、固有性をもたらしやすいです。
- cold water (一般的な冷たい水・前置修飾)
- the water in the bottle (そのボトル内の水に限定・後置修飾)
- Japanese history (一般的ジャンルとしての日本史、教科名としての日本史)
- the history of Japan (日本で起きた具体的な出来事の羅列、本の題名としての日本の歴史)
もちろん後置修飾=絶対theをつける、前置修飾=絶対theをつけない、というわけではなく、例外もあります。
- I need information about hotels.
about hotelsは後置修飾です。しかし、意味は「どのホテルかは限定しないが、ホテル全般についての情報」なので、theはつきません。
「後置修飾は限定性を生みやすい」くらいの認識でいた方が良いかもしれません。
Step3:前置修飾で不可算名詞が可算名詞に変化!
不可算名詞にも2種類あって、
- 前から修飾されており、抽象的で形がないため不可算名詞なままのパターン
- 前から修飾されると、具体的な形をもったものになるため可算名詞に変化するパターン
1つめのパターンは、先ほどお話ししたJapanese historyやmodern society、cold waterが例として挙げられます。
2つめのパターンは、前置修飾により「具体的な数えられる1個のイベント」「目に見える形を持ったもの」と認められ、数えられる可算名詞に変わるというものです。
- a light breakfast(軽い朝食、一回分が目に浮かぶ)
- a heavy rain(激しい雨、一回分のまとまりがある)
- a happy life(幸せな人生、一回分のまとまりとして捉えられる)
これらは修飾によって形を持った一個のものとして認められるようになるため、aをつけます。
Step4:理解度チェッククイズ
最後に、理解度チェッククイズを載せておきます。
空欄にtheをいれる?何もいれない?
第一問
①I need ( ) information for my trip.
②Could you share ( ) information of the meeting?
③I need ( )information about hotels.
(こたえ)①なにもいれない(情報は不可算名詞で一般論だからaもtheも不要!)②the(of~で後置修飾されて限定されているからtheが必要!)③なにもいれない(about~の後置修飾ではありますが、ジャンル分けされた一般的な情報にすぎないためtheは付けません)
第二問
①I love ( ) Japanese food.
②( ) food of Japan is very healthy.
(こたえ)①なにもいれない(「和食」は前から修飾しているただの一般的ジャンル分け)②the(後置修飾で、世界中の食べ物の中で特に日本に限定された食べ物、という固有の区別)
第三問
①We should study ( ) modern society.
②We should study ( ) society of today.
(こたえ)①なにもいれない( 前から修飾しているジャンル分けにしか過ぎない。教科名や一般的な概念としての「現代社会」。)②the(後置修飾で、時間をピンポイントで「今この瞬間」に限定している。)
第四問
①( ) Human language is complex.
②( ) language of humans is complex.
(こたえ) ①なにもいれない(前置修飾で、動物の言語などと対比したジャンル分け。一般的な「人間の言語というもの」という概念。)②the( 後置修飾。「数ある言葉の中で、他ならぬ『人間』が使うあの固有の言語」という指差し(限定)が起きるのでtheが必要)
まとめ
- 不可算名詞にはa/an/the/-sを基本的に付けない
- ただし「他と区別できる固有性をもつ」「『それ』と指定したい」名詞にはtheをつける
「他と区別できる固有性をもつ」かどうか判別するうえで、後置修飾か前置修飾かによって以下のように考えることができます。
その1.後置修飾語句がある場合は以下の2パターンに分かれる。
①「『それ』と指定できる」ため、theをつける (the history of Japanなど)
②一般的なカテゴリー分けに過ぎないからtheは付けない(information about hotelsなど)
その2.形容詞といった前置修飾語句がある場合は、以下の2パターンに分かれる。
①一般的なカテゴリー分けに過ぎないならtheは付けない(Japanese historyなど)
②一回分の個別具体のイベントとして限定できるなら可算名詞化し、a/an/the/-sを付ける(a light breakfastなど)
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございました!疑問点・感想等あればお気軽にコメントください!
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